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家の冬支度とは?冬に備えてやることや暖かくする方法、注文住宅のポイントを解説

2026.10.15

担当:梅田 (本社)

梅田 (本社)

家の冬支度でやることを、暖房・窓・結露・水道管・給湯器・雪対策まで詳しく解説。冬に暖かく快適に暮らすための住宅性能や間取り、注文住宅で考えたい断熱・気密・窓のポイントも紹介します。

家の冬支度について

家の冬支度とは、寒さが本格化する前に、住宅の内外を点検して冬を快適かつ安全に過ごせる状態に整えることです。暖房器具を準備するだけでなく、窓からの冷気、結露、水道管や給湯器の凍結、屋外設備の雪や寒さへの備えなど、さまざまなポイントを確認する必要があります。

特に、冬に「暖房をつけても部屋がなかなか暖まらない」「窓が結露する」「脱衣室や廊下が寒い」といった悩みがある場合は、家具や暖房器具だけでなく、住宅そのものの断熱性や気密性にも目を向けることが大切です。

これから注文住宅を建てる場合は、毎年の冬支度をその場しのぎの対策として考えるのではなく、断熱・気密・窓・換気・間取りなどを計画段階から検討することで、冬でも快適に暮らしやすい住まいを目指せます。

家の冬支度はいつから始める?

家の冬支度は、寒さが本格的になる前の秋から始めるのがおすすめです。具体的には、朝晩の冷え込みが強くなり始める時期を目安に、暖房設備や窓、給湯器、屋外設備などを少しずつ確認しておくと安心です。

特に、エアコンやストーブなどの暖房器具は、寒くなってから初めて使用すると不具合に気付くことがあります。フィルターの汚れや故障などが見つかっても、冬本番になると修理や交換の依頼が集中し、すぐに対応できない可能性があります。そのため、暖房器具は使用開始の少し前に試運転しておきましょう。

また、寒冷地では水道管や給湯器の凍結対策も早めに確認しておくことが重要です。最低気温が大きく下がる地域では、屋外の水道管や水栓などが凍結する可能性があるため、保温材の状態や凍結防止機能などを事前に確認しておくと安心です。

冬支度は一日ですべてを終わらせようとするのではなく、「暖房設備」「窓・結露」「水回り」「屋外設備」のように場所や目的ごとに分けて確認すると、見落としを防ぎやすくなります。

家の冬支度でやることチェックリスト

冬支度では、家の中だけでなく外回りまで含めて確認することが大切です。特に次のような項目をチェックしておくと、冬になってから発生しやすいトラブルを予防できます。

まず、暖房設備については、エアコンのフィルターを掃除し、暖房運転が正常にできるか確認します。ストーブやファンヒーターを使用する場合は、本体の状態や電源コード、燃料なども確認しましょう。加湿器を使用する場合は、タンクやフィルターなどを清掃しておくことも重要です。

次に、窓やドアを確認します。窓やドアを閉めた状態で冷気が入り込む場所がないか、パッキンや建具に劣化がないかを確認しましょう。窓は室内の熱が逃げやすい場所でもあるため、必要に応じて断熱カーテンや内窓などの対策を検討します。

水回りでは、屋外の水栓や水道管、給湯器などを確認します。特に寒冷地では凍結による断水や漏水を防ぐため、保温材の状態や凍結防止機能を確認しておくことが大切です。

さらに、屋外では雨樋や屋根、カーポートなどを点検し、雪や寒波によって問題が起きる可能性がないか確認します。

家の冬支度チェックリストをまとめると、以下のようになります。

このように一覧化しておくと、毎年の冬支度を効率よく進められます。

冬支度で優先して確認したい場所

冬支度では、すべての場所を同じように確認するのではなく、特に「熱が逃げやすい場所」「凍結しやすい場所」「故障すると生活への影響が大きい場所」を優先すると効率的です。

室内では、まず窓を確認しましょう。住宅の中でも窓は熱の出入りが大きくなりやすく、窓の断熱性能が低いと、暖房を使用していても冷気を感じやすくなります。また、室内と窓の表面温度に差があると、結露が発生する原因にもなります。

次に確認したいのが、暖房設備です。エアコンやストーブなどが正常に作動するかを早めに確認しておけば、寒くなってから故障するリスクを減らせます。

さらに、寒冷地では水回りを優先的に確認する必要があります。屋外の水道管や水栓、給湯器などは気温の低下によって凍結する可能性があるためです。

屋外では、屋根や雨樋、カーポートなどを確認します。雪が降る地域では、積雪による荷重や雪の落下なども考慮する必要があります。

そして、注文住宅を検討している場合は、こうした冬支度の必要性を「設備を準備すること」だけで考えず、住宅性能まで含めて検討することが重要です。断熱性や気密性の高い住宅であれば、室内の熱を逃がしにくく、冬の暖房効率を高めやすくなります。窓の性能や換気方式、間取りなども含めて計画することで、冬の寒さを根本から考えた住まいづくりにつながります。

家を暖かくするための冬支度

冬の家を暖かくするには、暖房の設定温度を上げるだけではなく、室内の熱をできるだけ逃がさない工夫が重要です。特に、窓や床、ドアなどは冷気を感じやすい場所なので、冬本番を迎える前に状態を確認しておきましょう。

また、現在の住まいでできる対策には限りがあります。これから注文住宅を建てる場合は、後から対策するのではなく、断熱性能や窓の仕様、気密性能などを設計段階から検討することで、より効率的に冬の寒さに備えられます。

窓から入る冷気を防ぐ

冬に家の中で寒さを感じやすい場所の一つが窓です。窓は壁などと比べて熱が出入りしやすいため、暖房を使用していても窓の近くでは冷気を感じることがあります。

手軽にできる対策としては、厚手のカーテンを使用したり、窓の下部に冷気対策用のボードを設置したりする方法があります。ただし、これらはあくまで既存住宅で取り入れやすい対策です。

窓そのものの断熱性能を高めたい場合は、内窓を設置する方法もあります。既存の窓との間に空気層をつくることで、室内と屋外の熱の移動を抑えやすくなります。

注文住宅の場合は、窓の大きさや配置だけでなく、ガラスやサッシの性能まで考えることが大切です。冬の日射を取り込みやすい場所には適切に窓を配置しながら、必要以上に熱が逃げないようにすることで、暖房効率の向上につながります。

床からの冷えを抑える

冬に足元が冷える場合は、床から伝わる冷気や床表面の冷たさが原因の一つとして考えられます。特に、断熱性能が十分でない住宅では、暖房によって室内上部は暖かくなっていても、床付近が寒く感じられることがあります。

既存住宅では、厚手のカーペットやラグ、断熱シートなどを活用することで、床からの冷えを和らげる方法があります。窓際や外壁に面した場所など、特に冷気を感じやすい場所を重点的に対策するのも効果的です。

一方、注文住宅では、床下や基礎部分の断熱について設計段階から検討できます。床材だけでなく、床下の断熱仕様や施工方法まで含めて考えることで、冬でも足元が冷えにくい住まいを目指せます。

また、床暖房を採用する場合は、断熱性能との組み合わせも重要です。熱を逃がしにくい住宅にすることで、暖房設備のエネルギーを効率よく室内の快適性につなげやすくなります。

ドアや窓の隙間風を確認する

暖房を使用しているのに室内が寒い場合は、ドアや窓の隙間から外気が入り込んでいないか確認しましょう。特に古い住宅では、建具のゆがみやパッキンの劣化などによって隙間が生じ、冷気が入り込むことがあります。

窓やドアを閉めた状態で冷気を感じる場所がないか確認し、パッキンにひび割れや変形がないかもチェックしましょう。小さな隙間でも、冷気が継続的に入り込むことで、室内の快適性に影響する場合があります。

簡易的な対策として隙間テープなどを使用する方法もありますが、建具そのものに問題がある場合は、修理や交換を検討する必要があります。

注文住宅では、気密性を高めるための設計・施工が重要です。気密性が低い住宅では、意図しない隙間から外気が入り込みやすくなるため、断熱性能だけでなく気密性能も合わせて確認することが大切です。

カーテンや内窓で窓の断熱性を高める

窓からの熱の出入りを抑える方法として、カーテンや内窓を活用する方法があります。

カーテンは、厚手の生地や断熱性を考慮した製品を選ぶことで、窓付近からの冷気を感じにくくする対策になります。カーテンの丈や幅も重要で、窓を十分に覆えるサイズを選ぶことがポイントです。

より本格的に窓の断熱性を高めたい場合は、内窓の設置が選択肢になります。既存窓との間に空気層を設けることで、熱が伝わりにくくなり、冬の冷気対策や結露対策につながることがあります。

これから注文住宅を建てる場合は、後から内窓を追加するのではなく、最初から断熱性能の高い窓を選択することができます。ガラスの種類やサッシの材質、窓のサイズ、設置場所などを総合的に検討することで、冬の快適性を高めやすくなります。

暖房効率を高めるためにできること

暖房効率を高めるには、暖めた空気をできるだけ逃がさないことが重要です。そのためには、窓やドアの断熱・気密対策に加えて、室内の空気を適切に循環させることもポイントになります。

暖かい空気は上部にたまりやすいため、吹き抜けなどの大きな空間では、シーリングファンやサーキュレーターを使って空気を循環させる方法があります。また、部屋のドアを開け放すことで暖気を共有できる場合もありますが、住宅の断熱性能や間取りによって効果は異なります。

さらに、暖房器具の周囲に家具や物を置きすぎないことも大切です。暖気の流れを妨げると、部屋全体が均一に暖まりにくくなる場合があります。

注文住宅では、暖房設備だけを決めるのではなく、断熱・気密性能、窓、換気、間取りを一体的に考えることが重要です。住宅そのものが熱を逃がしにくい構造になっていれば、暖房でつくった熱を効率よく室内に保ちやすくなり、冬でも快適な温度を維持しやすい住まいにつながります。

冬に備えて暖房器具を点検する

冬を快適に過ごすためには、寒さが本格化する前に暖房器具を点検しておくことが大切です。暖房器具は冬の生活に欠かせない設備だからこそ、故障してから対応するのではなく、使用開始前に清掃や試運転を行いましょう。

また、暖房器具を効率よく使用するには、機器の性能だけでなく住宅の断熱・気密性能も重要です。家の中から熱が逃げやすい状態では、暖房を長時間使用しても暖まりにくく、エネルギー消費の増加につながる場合があります。

エアコンのフィルターを掃除する

エアコンを暖房として使用する場合は、冬本番を迎える前にフィルターを掃除しましょう。フィルターにほこりがたまっていると、空気を取り込んだり送り出したりする効率に影響するため、定期的な清掃が重要です。

まずは電源を切り、取扱説明書に従ってフィルターを取り外します。付着したほこりを掃除機などで取り除き、必要に応じて水洗いした後は、十分に乾燥させてから元に戻します。

また、室外機の周囲も確認しておきましょう。落ち葉やごみなどで吸気・排気が妨げられていないか確認し、室外機の周辺を整理しておくことが大切です。

さらに、冬に入る前に暖房運転を行い、異音や異臭、正常に温風が出るかなども確認しておくと安心です。異常がある場合は無理に使用せず、メーカーや専門業者への点検を検討しましょう。

ストーブやファンヒーターを点検する

石油ストーブや石油ファンヒーター、ガスファンヒーターなどを使用する場合は、本体の状態だけでなく、燃料や接続部分なども確認しましょう。

石油を使用する暖房器具では、古い燃料を使用せず、メーカーが指定する燃料を使用することが基本です。また、電源コードやプラグに傷みがないか、本体周辺に燃えやすいものがないかも確認します。

ガス暖房器具では、ガスホースや接続部分などに異常がないか確認し、異臭などを感じた場合は使用を中止して専門業者へ相談しましょう。

暖房器具は、暖める性能だけでなく安全に使用できる状態であることが重要です。使用前には必ず各製品の取扱説明書を確認し、換気が必要なタイプの暖房器具は適切に換気を行いながら使用しましょう。

床暖房の動作を確認する

床暖房を使用している住宅では、冬本番になる前に正常に作動するか確認しておきましょう。長期間使用していない設備は、実際に寒くなってから不具合に気付く可能性があります。

試運転では、設定した温度まで正常に暖まるか、部分的に極端な温度差がないか、異音や異常な表示がないかなどを確認します。温水式床暖房の場合は、熱源機や配管なども関係するため、異常がある場合は自己判断で修理せず、施工会社や専門業者に相談することが大切です。

また、床暖房を採用する場合も、住宅の断熱性能を合わせて考えることが重要です。床暖房で発生させた熱を効率よく室内に保つには、床だけでなく建物全体の断熱・気密性能を高めることがポイントになります。

加湿器を掃除して準備する

冬は暖房によって室内が乾燥しやすくなるため、加湿器を使用する家庭も多くなります。ただし、長期間使用していなかった加湿器をそのまま使うのは避け、使用前に本体やタンク、フィルターなどを清掃しましょう。

加湿器の内部に水あかや汚れが残っていると、衛生面で問題になる可能性があります。製品ごとに清掃方法が異なるため、取扱説明書を確認して適切にメンテナンスすることが大切です。

また、加湿しすぎると窓や壁などに結露が発生しやすくなる場合があります。冬は「乾燥しているから、とにかく加湿する」のではなく、室内の湿度や窓の結露の状態を確認しながら調整しましょう。

高断熱住宅でも、湿度管理が適切でなければ結露が発生する可能性があります。住宅性能だけに頼るのではなく、換気と加湿を適切に組み合わせることが重要です。

冬の暖房費を抑えるポイント

冬の暖房費を抑えるには、暖房器具の設定や使い方だけでなく、家そのものの熱の逃げにくさを考えることが重要です。

例えば、窓から熱が逃げやすい住宅では、暖房で室内を暖めても熱が屋外へ移動しやすくなります。厚手のカーテンや内窓などで窓を対策するほか、必要に応じて断熱リフォームを検討する方法もあります。

また、暖房する部屋を必要以上に広げない、サーキュレーターなどで室内の空気を循環させる、暖房器具の周囲を整理するなど、日常的な使い方を見直すことも大切です。

これから注文住宅を建てる場合は、暖房設備の種類だけでなく、断熱性能と気密性能を高めることを優先して検討しましょう。住宅の外皮性能を高め、窓などの開口部から熱が逃げにくい計画にすることで、少ない暖房エネルギーでも快適な室温を維持しやすい住まいを目指せます。

冬の結露を防ぐための対策

冬の家で起こりやすいトラブルの一つが、窓や壁などに発生する結露です。結露は見た目が気になるだけでなく、放置するとカビや建材の劣化につながる可能性があるため、冬支度の段階から対策を考えておくことが大切です。

結露対策では、単純に水滴を拭き取るだけでなく、「室内の水分量を適切に管理すること」と「室内と外気の温度差を小さくすること」の両方を意識しましょう。注文住宅を建てる場合は、窓の断熱性能や住宅全体の断熱・気密性能も重要なポイントになります。

なぜ冬に結露が発生するの?

結露は、暖かく湿った空気が冷たい場所に触れたときに発生します。冬は暖房によって室内の空気が暖められる一方、屋外の気温が低いため、窓ガラスなどの表面温度が低くなりやすくなります。

空気には、温度によって含むことのできる水蒸気量に限界があります。暖かい室内の空気が冷たい窓に触れて温度が下がると、空気中の水蒸気が水滴となって窓の表面に付着します。これが冬によく見られる窓の結露です。

特に、室内で洗濯物を干す、調理をする、入浴する、加湿器を使用するといった行為によって水蒸気が増えると、結露が発生しやすくなります。

そのため、結露を防ぐには「加湿を控える」だけではなく、適切な換気によって室内の水蒸気を外へ排出することも重要です。さらに、窓そのものの断熱性能を高めて表面温度を下がりにくくすることも有効な対策になります。

結露を放置するとカビや腐食につながる

窓に少量の水滴が付いているだけだからと結露を放置すると、周辺のカビや建材の劣化につながる可能性があります。

窓ガラスだけでなく、サッシや窓枠、壁紙などに水分が長時間残ると、カビが発生しやすい環境になります。また、木材などに水分が繰り返し触れることで、建材の劣化につながる場合もあります。

さらに注意したいのが、家具の裏側や押し入れなど、目に見えにくい場所で発生する結露です。外壁に面した家具の裏側などは空気がこもりやすく、温度も低くなりやすいため、知らないうちにカビが発生することがあります。

結露を発見した場合は、できるだけ早く水分を拭き取り、発生しやすい場所の換気や湿度管理を見直しましょう。

注文住宅では、結露しにくい住環境をつくるために、窓の断熱性能だけでなく、壁や床、天井など建物全体の断熱性能と気密性能をバランスよく検討することが重要です。

換気と湿度管理で結露を抑える

結露対策では、室内の湿度を適切に管理することが重要です。冬は乾燥しやすいため加湿器を使う家庭もありますが、必要以上に加湿すると結露が発生しやすくなります。

加湿器を使用する場合は、室内の湿度を確認しながら運転することが大切です。窓に水滴が頻繁に付く場合は、加湿量が多すぎないか、換気が十分に行われているかを確認しましょう。

また、冬だからといって換気を控えすぎるのも避けたいところです。調理や入浴、室内干しなどで発生した水蒸気を外へ排出するためにも、適切な換気を行う必要があります。

24時間換気設備が設置されている住宅では、必要な換気量を確保できるよう、給気口や排気口を家具などでふさがないことも重要です。フィルターが汚れている場合は、メーカーの説明に従って清掃しましょう。

ただし、換気によって暖めた空気が大量に外へ逃げることを気にする場合は、換気設備の方式にも注目する必要があります。注文住宅では、熱交換型の換気設備などを選択肢として検討することで、換気と室温維持の両立を目指せます。

窓の断熱性能を高めて結露を防ぐ

冬の結露を抑えるには、窓の断熱性能を高めることも重要です。窓の表面温度が外気の影響を受けにくくなれば、室内との温度差が小さくなり、結露が発生しにくい環境をつくりやすくなります。

既存住宅の場合は、厚手のカーテンを使用したり、内窓を設置したりする方法があります。特に内窓は、既存の窓との間に空気層を設けることで、熱の移動を抑える対策になります。

注文住宅では、最初から断熱性能を考慮した窓を選択できます。複層ガラスやトリプルガラス、高性能なサッシなどを検討し、地域の気候や住宅全体の断熱性能に適した仕様を選ぶことが大切です。

ただし、「高性能な窓にすれば必ず結露しない」と考えるのは適切ではありません。室内の湿度が高い場合や、住宅の断熱・気密性能、換気計画などによっては結露が発生する可能性があります。

そのため注文住宅では、窓だけを単独で考えるのではなく、断熱材、気密性能、換気設備、暖房計画、間取りなどを含めて総合的に検討することが重要です。窓の冬支度をきっかけに、家全体の温熱環境を考えることが、冬でも快適に暮らせる住まいづくりにつながります。

水道管や給湯器の凍結に備える

冬の寒さが厳しくなる地域では、水道管や給湯器の凍結対策も重要な冬支度の一つです。水道管の中にある水が凍ると、水が出なくなるだけでなく、凍結による膨張によって配管が破損し、水漏れにつながる可能性があります。

特に、屋外に露出している水道管や水栓、日陰になっている場所、風が直接当たる場所などは冷えやすいため注意が必要です。冬になる前に、自宅のどこに水道管や給湯設備が設置されているのかを確認し、地域の気温や設備の仕様に合わせて対策を行いましょう。

水道管が凍結しやすい条件とは

水道管は、外気温が大きく低下したときに凍結する可能性があります。特に、屋外に露出している配管や水栓、建物の日陰にある配管、風が強く当たる場所などは注意が必要です。

また、長期間家を留守にする場合も注意しましょう。住宅を使用していない間に気温が低下すると、水道管の中に残った水が凍結する可能性があります。

凍結のしやすさは地域や住宅の立地、配管の位置、保温状態などによって異なるため、「何℃なら必ず凍る」と一律に判断するのではなく、自治体や水道事業者、設備メーカーなどが案内している基準を確認することが大切です。

特に寒冷地では、住宅を建てる段階から凍結を想定した配管計画が重要になります。給水管をできるだけ凍結しにくい位置に配置したり、必要な保温措置を施したりするなど、地域の気候に合わせた設計が求められます。

屋外の水道管や水栓を保温する

屋外に設置された水道管や水栓は、室内にある配管よりも外気温の影響を受けやすいため、冬になる前に保温状態を確認しましょう。

一般的には、配管用の保温材などを使用して外気の影響を受けにくくする方法があります。すでに保温材が取り付けられている場合でも、破損や劣化がないかを確認することが大切です。

屋外水栓についても、凍結防止のために適切な処置を行います。ただし、水栓や配管の構造によって必要な対策は異なるため、自己判断で分解したり加工したりせず、メーカーや水道事業者の案内を確認しましょう。

寒冷地向けの住宅では、屋外設備の凍結を前提として設計することも重要です。注文住宅を建てる場合は、地域の最低気温や積雪量などを考慮し、給水・給湯設備の配置や保温方法まで施工会社に確認しておくと安心です。

給湯器の凍結を防ぐ

給湯器も冬の凍結対策が必要な設備の一つです。給湯器本体だけでなく、給湯器につながる給水・給湯配管などが凍結する場合があります。

給湯器には機種によって凍結防止機能が搭載されている場合がありますが、機能や作動条件は製品によって異なります。そのため、冬になる前に取扱説明書を確認し、電源プラグを抜かないなど、メーカーが指定する方法で使用することが大切です。

また、凍結防止のために水を流しておく必要がある機種などもあるため、自己判断で対策するのではなく、必ず使用している給湯器の仕様を確認しましょう。

注文住宅では、給湯器の設置場所も冬の使いやすさに関係します。寒冷地では、外気の影響を受けにくい配置や配管の凍結対策などについて、設計段階から施工会社に確認しておくことが重要です。

水道管が凍結してしまったときの対処法

水道管が凍結して水が出なくなった場合は、無理に水を出そうとしたり、配管を急激に温めたりしないことが大切です。

特に、凍結した配管に熱湯を直接かけると、急激な温度変化によって配管が破損する可能性があります。凍結している場所が分かる場合でも、基本的には自然に解凍されるのを待つか、適切な方法について水道事業者や専門業者へ相談しましょう。

また、水が出るようになった後も、配管から水漏れしていないか確認してください。凍結によって配管に亀裂や破損が生じている場合、解凍後に水漏れが発生することがあります。

異常を感じた場合は、無理に修理しようとせず、地域の水道事業者や指定給水装置工事事業者などに相談することが重要です。

水道管が破裂したときに確認すること

凍結によって水道管が破裂した場合は、まず被害を広げないことを優先します。水漏れが確認できた場合は、住宅の止水栓や元栓を閉めるなど、住宅の設備に応じた対応を行いましょう。

そのうえで、破損した場所を確認し、必要に応じて水道事業者や専門業者へ修理を依頼します。床下や壁の内部など、見えない場所で水漏れしている場合は、無理に確認しようとせず専門家に相談することが安全です。

また、修理後は配管だけでなく、床や壁、収納内部などに水濡れがないかも確認しておきましょう。水漏れを長期間放置すると、建材の劣化やカビなどにつながる可能性があります。

水道管や給湯器の凍結は、寒くなってから対処するよりも、冬になる前に備えておくことが重要です。特に注文住宅では、地域の気候条件に適した配管計画や設備仕様を選び、施工会社に凍結対策を確認しておくことで、冬のトラブルを予防しやすくなります。

雪や寒波に備えて家の外も冬支度する

冬支度では、室内だけでなく屋根や雨樋、外水栓、カーポートなど、家の外にある設備も確認しておくことが大切です。特に積雪の多い地域では、雪の重さや落雪、凍結などによって住宅や外構設備に負担がかかる可能性があります。

また、雪や寒波への備えは地域によって必要な対策が大きく異なります。降雪量が少ない地域と豪雪地帯では、屋根やカーポートに求められる性能も変わるため、自分の住んでいる地域の気候を踏まえて冬支度を行いましょう。

屋根や雨樋を点検する

冬になる前には、屋根や雨樋に破損や詰まりがないか確認しておきましょう。落ち葉やごみなどが雨樋にたまっていると、雨水が適切に流れなくなり、冬の降雪や凍結と重なってトラブルにつながる可能性があります。

屋根についても、瓦や金属屋根などの仕上げ材に破損や浮きなどがないか確認します。ただし、屋根の上に自分で登って点検するのは転落事故につながるため、無理をせず専門業者に依頼することが大切です。

積雪地域では、雪が屋根から落下することによる事故にも注意が必要です。玄関や駐車スペース、隣家との境界など、落雪によって人や車に影響が出る場所がないか、事前に確認しておきましょう。

雪止めやカーポートを確認する

積雪が想定される地域では、屋根の雪止めが適切な状態になっているか確認しましょう。雪止めは屋根に積もった雪が一度に滑り落ちることを抑えるための設備ですが、屋根の形状や雪の量などによって必要な仕様は異なります。

カーポートについても、積雪荷重に注意が必要です。カーポートには耐積雪量が設定されているため、地域で想定される積雪量に適した製品を選ぶことが重要です。

すでにカーポートを設置している場合は、製品の仕様を確認し、想定を超える積雪が予想される場合は早めに雪下ろしを検討します。ただし、雪下ろし作業そのものにも転落などの危険があるため、安全を確保したうえで行いましょう。

注文住宅を建てる場合は、屋根やカーポートをデザインだけで選ぶのではなく、地域の積雪条件に合わせて計画することが重要です。屋根の形状や雪の落ちる方向、駐車スペースの配置などまで考えることで、冬の暮らしやすさを高められます。

外水栓や屋外設備の凍結に備える

屋外にある水栓や散水設備などは、冬になると凍結する可能性があります。特に気温が低くなる地域では、使用しない屋外水栓について、地域や設備の仕様に応じた凍結防止対策を行いましょう。

また、屋外に設置された給湯器やエアコンの室外機なども、雪や凍結の影響を受ける可能性があります。周囲に雪が積もることで、給排気や通風が妨げられる設備もあるため、メーカーが定める設置条件や注意事項を確認しておくことが大切です。

特に給湯器は、凍結防止機能が搭載されている機種でも、配管部分まで含めて確認する必要があります。冬になる前に、設備の取扱説明書や施工会社の案内を確認しておきましょう。

雪かき道具や停電時の備えを用意する

雪が降る地域では、雪が積もってから慌てないように、冬本番の前に雪かき道具を準備しておきましょう。スコップやスノーダンプなど、積雪量や敷地の広さに合わせて必要な道具を用意します。

雪かき道具は、玄関から取り出しやすい場所に収納しておくこともポイントです。屋外収納や物置を設ける場合は、雪が積もった後でも出し入れしやすい位置を検討すると便利です。

また、寒波や大雪によって停電や交通障害などが発生する可能性も考え、非常用の照明やモバイルバッテリー、飲料水、食料などを準備しておくと安心です。

停電すると暖房設備が使用できなくなる住宅もあるため、冬場の停電を想定して、暖房設備や給湯設備がどのように動作するのかを確認しておくことも重要です。

寒冷地では地域に合わせて冬支度をする

寒冷地の冬支度では、一般的な住宅の対策に加えて、地域の気候条件を踏まえることが重要です。積雪量、最低気温、凍結の可能性、日照条件などによって、必要となる住宅性能や設備は変わります。

例えば、積雪が多い地域では屋根の形状や耐雪性能、雪止め、カーポートの耐積雪性能などを考える必要があります。一方、気温が特に低くなる地域では、水道管や給湯器などの凍結対策をより重視する必要があります。

注文住宅を建てる場合は、「冬に寒いから暖房を強くする」という考え方だけでなく、地域の気候に合わせて断熱性能や気密性能、窓、暖房、換気、屋根、外構などを総合的に計画することが大切です。

特に東北や北海道、日本海側などでは、冬の寒さだけでなく積雪や凍結も含めて住宅性能を検討する必要があります。地域の施工実績が豊富な住宅会社に相談し、その土地の気候に適した冬支度と住まいの仕様を考えることが、冬でも安心して暮らせる家づくりにつながります。

冬でも暖かい注文住宅に必要な住宅性能

冬に暖かく快適な注文住宅をつくるには、暖房器具を高性能なものにするだけでは十分ではありません。住宅そのものが外気の影響を受けにくく、室内でつくった熱を逃がしにくい構造になっていることが重要です。

特に重要なのが、**断熱性能と気密性能、窓の性能、換気設備**です。これらはそれぞれ独立したものではなく、住宅全体の温熱環境を左右する要素として総合的に考える必要があります。

また、住宅性能を検討するときは「断熱材が何か」だけで判断するのではなく、建物全体としてどの程度の性能を確保できるのかを確認することが大切です。

断熱性能を高めて熱を逃がしにくくする

断熱性能とは、住宅の内外で熱が移動することを抑える性能のことです。断熱性能が高い住宅では、冬に暖房で暖めた熱が外へ逃げにくくなり、室内の温度を維持しやすくなります。

住宅では、壁・床・基礎・天井・屋根などの外気に接する部分に断熱材を施工します。しかし、断熱材を入れれば十分というわけではありません。断熱材の種類や厚さ、施工方法、熱橋への対策などを含めて、建物全体として断熱性能を確保することが重要です。

断熱性能が不足している住宅では、暖房をつけても室内がなかなか暖まらなかったり、暖房を止めるとすぐに室温が下がったりすることがあります。

注文住宅では、地域の気候に合わせた断熱仕様を選び、窓などの開口部も含めて住宅全体の断熱性能を検討しましょう。

気密性能を高めて隙間風を防ぐ

気密性能とは、住宅にどの程度隙間が少ないかを示す性能です。いくら断熱材を充実させても、建物に大きな隙間があれば、そこから外気が入り込み、室内の熱が逃げる原因になります。

高い気密性能を確保するには、壁や床、天井などの接合部や、窓・ドアなどの開口部を含めて、建物全体を適切に施工する必要があります。

気密性能は、単純に設計図だけを見れば分かるものではありません。実際の施工精度によっても変わるため、住宅会社を選ぶ際には、気密測定を実施しているか、測定結果をどのように確認しているかなどを確認することも大切です。

注文住宅では「断熱」と「気密」を別々に考えるのではなく、両方をバランスよく高めることが、冬に暖かく快適な住まいをつくるポイントになります。

UA値を確認して断熱性能を比較する

注文住宅の断熱性能を確認するときに参考になる指標の一つがUA値です。UA値は「外皮平均熱貫流率」を表し、住宅の外皮からどの程度熱が逃げやすいかを示す数値です。

基本的には、UA値が小さいほど熱が逃げにくい住宅と考えられます。ただし、UA値だけで住宅の暖かさがすべて決まるわけではありません。

例えば、窓の性能や日射取得、気密性能、暖房設備、換気方式、間取りなども室内の温熱環境に関係します。そのため、注文住宅を比較するときはUA値だけを見て判断するのではなく、住宅全体の性能を確認することが重要です。

また、UA値の基準や求められる性能は地域によって異なります。建築予定地の地域区分を踏まえて、自分たちが求める断熱性能を住宅会社と相談しましょう。

C値を確認して気密性能を考える

C値は「相当隙間面積」を表す指標で、住宅全体にどの程度の隙間があるのかを数値で示します。一般的には、C値が小さいほど隙間が少なく、気密性が高い住宅と考えられます。

C値は実際の建物を測定して確認するため、施工精度を確認する一つの目安になります。同じ設計でも、施工方法や現場での精度によって結果が変わる可能性があるため、注文住宅を建てる際には気密測定の実施について確認しておくとよいでしょう。

ただし、C値だけで住宅の快適性を判断することも適切ではありません。断熱性能や窓、換気、暖房計画などと合わせて確認することが大切です。

「UA値はどのくらいか」「C値は測定しているか」といった具体的な数値を住宅会社に確認することで、住宅性能を比較する際の判断材料を増やせます。

断熱材の種類と特徴を知る

住宅の断熱性能を左右する重要な材料の一つが断熱材です。代表的なものとして、グラスウールやロックウールなどの繊維系断熱材、発泡プラスチック系の断熱材などがあります。

それぞれ断熱性能や施工方法、厚さ、コスト、耐久性などに特徴があります。また、同じ種類の断熱材でも、製品や施工方法によって性能が異なるため、「断熱材の種類だけ」で住宅の性能を判断することはできません。

重要なのは、断熱材が設計どおりの性能を発揮できるよう、適切に施工されていることです。隙間なく施工されているか、断熱材の厚さが確保されているか、熱橋が生じる部分への対策が行われているかなどを確認することが重要です。

注文住宅では、断熱材の名前だけを見るのではなく、どの部分にどのような断熱仕様を採用し、最終的にどの程度の住宅性能を実現するのかを住宅会社に確認しましょう。

高性能な窓やサッシを選ぶ

住宅の中でも窓は熱の出入りが大きくなりやすい部分です。そのため、冬でも暖かい注文住宅を目指すなら、壁や床だけでなく窓の性能にも注目しましょう。

窓はガラスだけでなく、サッシの材質や構造も断熱性能に影響します。例えば、樹脂サッシなど断熱性を考慮したサッシを採用する方法があります。

また、窓の性能を高めるだけでなく、窓の大きさや数、配置も重要です。大きな窓を設ければ明るく開放的な空間をつくりやすくなりますが、地域や方位によっては冬に熱が逃げる要因にもなります。

そのため、採光や眺望だけでなく、冬の日射を取り込むことや夏の日射を遮ることまで考えて窓を計画することが大切です。

複層ガラス・トリプルガラスを検討する

窓の断熱性能を高める方法として、複層ガラスやトリプルガラスがあります。

複層ガラスは複数枚のガラスの間に空気層などを設けた構造で、単板ガラスと比較して熱が伝わりにくくなります。さらに、トリプルガラスは3枚のガラスを使用することで、より高い断熱性能を目指せます。

ただし、ガラスの枚数だけで判断するのではなく、ガラスの種類や中空層、サッシなどを含めて窓全体の性能を見ることが重要です。

また、地域の気候や住宅全体の断熱性能によって適した窓仕様も変わります。寒冷地で高い断熱性能を求める場合と、比較的温暖な地域で日射取得を重視する場合では、適切な窓の考え方が異なることがあります。

注文住宅では、窓を「大きければ良い」「ガラスが多ければ良い」と単純に決めるのではなく、方位や間取り、断熱性能、日射条件まで含めて検討しましょう。

熱交換換気で室温への影響を抑える

住宅は気密性を高めるだけでなく、適切に換気することも重要です。特に冬は、換気によって暖めた室内の空気が外へ出て、冷たい外気が室内に入ることがあります。

そこで検討したいのが熱交換型の換気設備です。熱交換換気では、排気する空気と取り込む外気の間で熱を交換することで、外気をそのまま取り込む場合と比べて室温への影響を抑えながら換気しやすくなります。

ただし、熱交換換気にもさまざまな方式や製品があり、熱交換の仕組みや性能、メンテナンス方法などは異なります。

注文住宅では、断熱・気密性能だけを高めるのではなく、必要な換気量を確保しながら冬の室温を維持しやすい換気計画まで含めて検討することが重要です。断熱、気密、窓、換気、暖房を一体的に考えることで、冬でも快適に暮らしやすい住まいを目指せます。

冬に寒くなりにくい注文住宅の間取り

冬の快適性を高めるには、住宅性能だけでなく間取りの考え方も重要です。同じ断熱・気密性能の住宅でも、部屋の配置や動線、窓の位置、空間のつながり方によって、暖房の効率や温度差の感じ方は変わります。

特に、LDKだけでなく廊下や玄関、脱衣室、浴室、トイレなど、家の中で温度差が生じやすい場所まで含めて計画することが大切です。家族が過ごす場所だけを暖かくするのではなく、住宅全体の温熱環境を考えることが、冬でも快適な注文住宅につながります。

家族が集まりやすいLDKをつくる

冬の暮らしを考えるなら、家族が長い時間を過ごすLDKを快適な温度に保ちやすい間取りにすることがポイントです。

例えば、キッチン・ダイニング・リビングを適度につなげることで、家族がそれぞれ別の場所にいても同じ空間で過ごしやすくなります。暖房する範囲を適切にまとめることで、暖房設備を効率よく使いやすくなる場合もあります。

ただし、LDKを必要以上に大きくすればよいわけではありません。大空間になるほど暖房計画や空気循環について検討する必要があるため、家族構成や生活スタイルに合わせて適切な広さを考えることが大切です。

また、キッチンからリビングやダイニングを見渡せる配置にすると、家族の様子を確認しながら家事をしやすくなります。冬に家族が自然とLDKに集まりやすい間取りを考えることは、暖房効率だけでなく暮らしやすさにもつながります。

廊下を減らして暖房効率を高める

住宅内の廊下を必要以上に増やさないことも、冬の間取りを考える際のポイントです。

廊下は家族が長時間過ごす場所ではないことが多い一方、玄関や外部に近い場所では冷気を感じやすくなります。LDKと各居室の間に長い廊下を設けると、生活動線が複雑になるだけでなく、暖房する空間とそうでない空間の温度差が生じる可能性があります。

そこで、LDKを中心に各部屋へアクセスできるような動線を検討する方法があります。廊下を減らすことで、限られた床面積を居室や収納などに有効活用しやすくなるというメリットもあります。

ただし、廊下をなくせば必ず暖かくなるわけではありません。家族のプライバシーや生活音、来客時の動線なども考慮しながら、住宅性能と合わせてバランスよく計画することが重要です。

脱衣室や浴室の寒さ対策を考える

冬の住宅で特に寒さを感じやすいのが、脱衣室や浴室です。リビングを暖かくしていても、脱衣室が冷えていると、入浴前後に大きな温度差を感じることがあります。

そのため、脱衣室や浴室を単に「水回り」として配置するのではなく、住宅全体の温熱環境の中で考えることが重要です。

例えば、脱衣室をLDKから極端に離れた場所に配置しない、暖房設備を設置できるスペースを確保する、断熱性の高い建具を採用するなど、複数の方法を組み合わせられます。

さらに重要なのが、浴室そのものの断熱性能です。浴室の壁や床、天井、浴槽などについて断熱性を考慮した仕様を選ぶことで、冬場の入浴時に寒さを感じにくい環境をつくりやすくなります。

トイレなどの温度差が生じやすい場所に配慮する

トイレや洗面室、玄関なども、冬に温度差を感じやすい場所です。特に、リビングだけを暖めて他の空間をほとんど暖房しない間取りでは、部屋を移動するたびに寒さを感じることがあります。

そこで、家全体の断熱性能を高めるとともに、各空間への熱の伝わり方を考えて間取りを計画することが重要です。

例えば、トイレを外壁に面する場所に配置する場合は、窓の大きさや性能、断熱仕様などにも配慮します。玄関についても、外気が直接居室に入り込まないよう、玄関ホールや建具の配置を検討する方法があります。

また、家の中の温度差を小さくするためには、住宅性能だけでなく暖房・換気計画も重要です。注文住宅では、リビングだけでなく家全体をどのように暖めるかという視点から間取りを考えましょう。

吹き抜けを設けるときは空気の循環を考える

吹き抜けは、開放感や採光を確保しやすい人気の間取りですが、冬の暖房効率についても考えて計画する必要があります。

暖かい空気は上部に移動しやすいため、吹き抜けのある空間では、暖房によって暖められた空気が上階に集まり、足元が寒く感じられる場合があります。

そのため、吹き抜けを採用する場合は、シーリングファンやサーキュレーターなどによる空気循環、暖房設備の位置、窓の配置などを総合的に検討しましょう。

また、吹き抜けがある住宅では、住宅全体の断熱・気密性能がより重要になります。熱を逃がしにくい住宅性能を確保したうえで、空気を適切に循環させることで、吹き抜けの開放感と冬の快適性を両立しやすくなります。

日射を取り込める窓の配置を考える

冬の住まいでは、太陽から得られる熱を上手に活用することも重要です。窓の配置や大きさを適切に計画することで、日中に室内へ日射を取り込み、自然な暖かさを得られる場合があります。

ただし、単純に大きな窓をたくさん設ければよいわけではありません。窓は採光や日射取得に役立つ一方、断熱性能が壁より低くなりやすく、配置や仕様によっては冬の熱損失につながることもあります。

そのため、注文住宅では建築予定地の方位や周辺建物、季節ごとの日射条件などを考慮し、窓の大きさ・位置・性能を決めることが大切です。

冬は日射を取り込み、夏は強い日射を遮るというように、年間を通した日射の入り方まで考えると、冷暖房に頼りすぎない快適な住まいを目指せます。

さらに、南側の窓だけでなく、東西面の窓や北側の窓についても、それぞれの役割を考える必要があります。住宅性能と日射条件、周辺環境を総合的に考えて窓を配置することが、冬に暖かく、一年を通して暮らしやすい注文住宅につながります。

冬支度が少なくて済む家をつくるには

毎年、窓の冷気対策をしたり、暖房器具を準備したり、結露を拭き取ったりすることを負担に感じる場合は、「冬支度をする」のではなく「冬支度そのものが少なくて済む家」を考える方法があります。

もちろん、どれほど住宅性能を高めても、暖房器具の点検や換気、設備のメンテナンスなどが不要になるわけではありません。しかし、断熱・気密・窓・換気・間取りなどを適切に計画すれば、冬の寒さに対して毎年追加の対策を行う必要性を減らし、快適な室内環境を維持しやすくなります。

その場しのぎの寒さ対策と住宅性能の違い

冬になってから厚手のカーテンを取り付けたり、窓に断熱シートを貼ったり、暖房器具を追加したりする方法は、手軽に取り組める寒さ対策です。今住んでいる家の寒さを改善する方法として有効ですが、基本的には「熱が逃げやすい」という住宅の状態を根本から変えるものではありません。

一方、注文住宅では、建物を計画する段階から断熱材や窓、サッシ、気密性能、換気設備などを組み合わせて、熱が逃げにくい住宅をつくることができます。

例えば、窓から冷気を感じるたびにカーテンを追加するのではなく、最初から断熱性能の高い窓を採用するという考え方です。また、隙間風が気になる住宅では、隙間を後から塞ぐのではなく、施工段階から気密性能を確保することが重要になります。

このように、冬支度を「毎年行う対策」として考えるだけでなく、「そもそも寒さを感じにくい家をつくる」という視点を持つことが、注文住宅では重要です。

高断熱・高気密住宅で冬の暮らしを快適にする

高断熱・高気密住宅では、外気の影響を受けにくく、暖房でつくった熱を逃がしにくい住環境を目指せます。

断熱性能を高めることで壁や床、天井などから熱が逃げるのを抑え、気密性能を高めることで建物の隙間から冷気が入り込むことを抑えます。さらに、高性能な窓を採用することで、開口部からの熱損失にも配慮できます。

こうした住宅では、暖房を使ったときに室温を維持しやすくなるため、冬に感じる寒さを軽減しやすくなります。

また、家全体の断熱性能を高めることで、リビングだけを暖めるのではなく、廊下や洗面室、トイレなどを含めて住宅全体の温度差を小さくすることも目指せます。

ただし、「高断熱・高気密なら暖房が不要になる」という意味ではありません。地域の気候や住宅の大きさ、間取り、窓、日射条件などを踏まえて適切な暖房設備を計画し、必要な換気を行うことが大切です。

結露や室内の温度差を抑えやすい家を考える

冬の快適性を考える際には、単に「室温が高いか」だけでなく、結露や部屋ごとの温度差にも注目しましょう。

断熱性能が不足している住宅では、暖房している部屋と廊下や水回りなどの温度差が大きくなることがあります。また、窓の表面温度が低くなると、室内の水蒸気が結露する原因になる場合があります。

そこで、注文住宅では建物全体の断熱性能を高めるとともに、窓の性能や換気計画、暖房計画を一体的に考えることが重要です。

例えば、窓の断熱性能を高めることで窓の表面温度が低下しにくくなり、結露が発生しにくい環境をつくりやすくなります。また、適切な換気計画によって室内の水蒸気を排出することも結露対策につながります。

ただし、住宅性能を高めれば結露が完全になくなるわけではありません。室内の湿度や生活スタイルなどによって結露が発生する可能性はあるため、適切な換気や湿度管理も必要です。

冬だけでなく一年を通して快適な住宅性能を考える

注文住宅の住宅性能は、冬のためだけに考えるものではありません。断熱・気密・窓・換気などは、夏の暑さや冷房効率にも関係するため、一年を通して快適に暮らせることを意識して計画しましょう。

例えば、断熱性能を高めることで冬の熱が逃げにくくなるだけでなく、夏に外から入ってくる熱の影響も抑えやすくなります。また、高性能な窓や適切な庇・日射遮蔽を組み合わせれば、季節に応じて日射をコントロールしやすくなります。

さらに、気密性能と換気設備を適切に計画することで、必要な換気を行いながら室内環境を維持しやすくなります。

つまり、冬支度を減らすための家づくりとは、単に暖房を強くすることではありません。**地域の気候に合わせて、断熱・気密・窓・換気・暖房・間取りを総合的に計画すること**が重要です。

これから注文住宅を建てる場合は、「冬にどのような準備をするか」だけでなく、「冬になっても特別な対策を増やさず快適に暮らせる家にするにはどうすればよいか」という視点から住宅性能を検討してみましょう。

よくある質問

家の冬支度については、「何から始めればよいのか」「いつ頃準備すればよいのか」といった基本的な疑問から、窓の結露や水道管の凍結、暖房費、注文住宅の住宅性能まで、さまざまな質問があります。ここでは、冬を快適に過ごすために知っておきたい代表的な疑問について解説します。

冬の家の冬支度は何から始めればいい?

まずは、窓やドアなど外気の影響を受けやすい場所、暖房器具、水道管・給湯器など、冬にトラブルが起こりやすい設備から確認しましょう。

具体的には、エアコンのフィルター清掃、暖房器具の試運転、窓やドアの隙間の確認、結露対策、水道管や屋外水栓の凍結対策などを行います。積雪がある地域では、屋根や雨樋、雪止め、カーポートなども確認が必要です。

一度にすべてを行うのではなく、「暖房」「窓」「水道・給湯」「屋外設備」のように場所や目的ごとに分けて確認すると、冬支度を進めやすくなります。

冬支度はいつから始めるのがおすすめ?

本格的に寒くなる前、できれば暖房を本格的に使い始める時期より前に準備するのがおすすめです。

特に、エアコンや床暖房などの暖房設備は、寒くなってから故障に気付くと修理や交換まで時間がかかる場合があります。水道管や給湯器についても、気温が大きく下がる前に凍結対策を確認しておくと安心です。

また、積雪地域では初雪の時期だけでなく、本格的な積雪シーズンを見越して雪かき道具や屋外設備を準備しておきましょう。

冬に寒い家を暖かくするにはどうすればいい?

まずは、窓からの冷気やドア・窓の隙間風など、熱が逃げやすい場所を確認しましょう。厚手のカーテンや内窓などを取り入れることで、窓からの熱損失を抑える方法があります。

床の冷えが気になる場合は、ラグやカーペットなどを活用する方法もあります。

ただし、家全体の寒さを根本的に改善するには、住宅の断熱性能や気密性能も重要です。これから注文住宅を建てる場合は、断熱材だけでなく、窓やサッシ、気密性能、換気、暖房設備まで総合的に検討しましょう。

冬の窓の結露を防ぐにはどうすればいい?

結露対策では、室内の湿度を適切に管理するとともに、窓の表面温度が下がりすぎないようにすることが重要です。

加湿器の使いすぎを避け、適切な換気を行いましょう。窓に水滴が付いた場合は放置せず、早めに拭き取ることも大切です。

既存住宅では、厚手のカーテンや内窓などによって窓の断熱性を高める方法があります。注文住宅では、複層ガラスやトリプルガラス、高性能なサッシなどを検討し、住宅全体の断熱・気密性能や換気計画と合わせて結露対策を考えることが重要です。

水道管の凍結を防ぐにはどうすればいい?

屋外に露出している水道管や水栓は、特に凍結しやすいため、適切な保温対策を行いましょう。また、給湯器についても、機種ごとに凍結防止機能や必要な対策が異なるため、取扱説明書を確認することが大切です。

寒冷地では、地域の気候に合わせて配管の設置位置や保温方法などを検討する必要があります。

万一、水道管が凍結して水が出なくなった場合は、凍結した配管に熱湯を直接かけるなど、急激に温めることは避けましょう。水道事業者や専門業者に相談し、設備に適した方法で対応することが大切です。

冬は家の換気をしなくてもいい?

冬でも換気は必要です。暖房中だからといって換気を止めてしまうと、室内に発生した水蒸気やにおいなどがこもり、結露の原因になる場合があります。

24時間換気設備が設置されている住宅では、給気口や排気口をふさがず、フィルターなどを適切に清掃して必要な換気量を確保しましょう。

冬の室温を維持しながら換気したい場合は、熱交換型の換気設備を採用する方法もあります。注文住宅では、断熱・気密性能だけでなく、換気設備まで含めて計画することが重要です。

冬でも暖かい注文住宅にするには何が重要?

冬でも暖かい注文住宅を目指すなら、断熱性能と気密性能を基本として、窓、換気、暖房、間取りなどを総合的に考えることが重要です。

断熱性能を高めることで外気の影響を受けにくくし、気密性能を高めることで隙間からの熱の出入りを抑えます。さらに、高性能な窓や適切な換気設備を組み合わせることで、室内の温度を維持しやすい住宅を計画できます。

住宅会社を比較するときは、断熱性能を示すUA値や、気密性能を確認するためのC値、窓の仕様、換気方式などについて具体的に確認するとよいでしょう。

高断熱・高気密の家なら冬支度は必要ない?

高断熱・高気密の住宅でも、冬支度が完全に不要になるわけではありません。

暖房設備の点検やフィルター清掃、換気設備のメンテナンス、水道管・給湯器の凍結対策などは、住宅性能とは別に必要です。また、積雪地域では屋根やカーポート、雪止めなどの確認も必要になります。

一方で、断熱・気密性能や窓の性能を高めることで、窓からの冷気や室内の温度差、結露などに対する対策を行いやすくなる場合があります。

そのため、「冬支度をしなくてもよい家」と考えるのではなく、**毎年の寒さ対策に追われにくく、少ない準備で冬を快適に過ごしやすい家をつくる**という考え方が、注文住宅では重要です。

この記事を書いた人

梅田 (本社)
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