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高気密・高断熱って結局なに?

2025.06.06

担当:前田 (本社)

「高気密高断熱」とは、住宅の性能を表す言葉のひとつで、特に「快適な室内環境をつくるための基本性能」として重要視されています。
簡単に言えば、「外の暑さ・寒さを中に伝えにくくし(=断熱)、中の空気を逃がさずコントロールできる家(=気密)」のことです。
しかし、「高気密」も「高断熱」も、専門的な響きがあり、漠然と「良さそう」と思われがちな反面、その違いや本質を知らないまま家づくりを進めてしまう人も少なくありません。
ここでは、それぞれの意味や役割、そして住宅性能にどのように影響するのかを、できるだけわかりやすく解説していきます。

高気密=すき間をなくして空気を逃がさない家
「高気密」とは、建物の隙間を極力少なくした状態のことです。
日本の住宅は、従来「すき間だらけ」が当たり前でしたが、現代の住宅では「すき間をなくす」ことが重要視されています。
なぜなら、すき間が多いとせっかく暖房・冷房した空気が外に逃げてしまい、光熱費がかさむだけでなく、室内環境も不安定になるからです。


高気密の家は、計画的な換気が可能になる点も大きなメリットです。
無駄なすき間風が入らず、24時間換気システムが設計通りに機能するため、空気が清潔に保たれ、結露やカビの抑制にもつながります
性能としては、「C値(しーち)」という数値で表され、これは建物全体のすき間面積を数値化したものです。
C値が小さいほど「気密性が高い=すき間が少ない」家と言えます。

高断熱=外気の暑さ寒さを家の中に伝えにくくする仕組み

「高断熱」とは、壁・床・天井・窓といった住宅全体を、外の気温変化から遮るバリアのような構造にすることです。

たとえば、夏に外が35℃でも室内が快適に保たれたり、冬に氷点下になっても暖房の熱が逃げにくくなったりします。

断熱性能が高い家では、室内の温度差が少なく、床や壁が冷えにくいため体感温度が上がり、少ないエネルギーで快適に過ごせるのが特長です。

「C値」「UA値」ってなに?性能の数値で見る違い

高気密・高断熱の性能は、それぞれ以下の数値で客観的に評価されます:

  • C値(相当隙間面積):住宅の気密性を示す指標で、数値が小さいほどすき間が少なく気密性が高い。目安としては「1.0以下」が高気密住宅と言われています。0.5以下ならかなり優秀。
  • UA値(外皮平均熱貫流率):住宅の断熱性能を表す指標で、建物の外に逃げる熱の平均的な量を表します。数値が低いほど断熱性が高いことを意味します。

この2つの数値を合わせて見ることで、「その家がどれだけ快適でエネルギー効率が高いか」を判断できます。

最近では、住宅会社が「C値0.4、UA値0.46」といったように具体的な数値で性能を開示していることも多く、この数値をチェックすることが、住まいの品質を見極めるひとつのポイントになります

高気密高断熱の家に住むと何が変わる?
「高気密高断熱の家にすると快適になる」と言われても、実際にどれほど生活が変わるのか、なかなかイメージしづらい方も多いはずです。
この章では、高気密高断熱住宅に住むことで得られる実際の生活上のメリットを、なるべくリアルな体験ベースでご紹介します。
冷暖房効率の変化だけでなく、健康・騒音・睡眠といった日常の質に直結するポイントにも注目していきましょう。

冷暖房の効きが段違い!エアコン1台で家中快適
高気密高断熱住宅では、室内の空気が外に漏れにくく、外気の影響も受けにくいため、冷暖房効率が非常に高くなります
たとえば、通常の住宅では各部屋ごとにエアコンが必要になることもありますが、高性能な断熱と気密が保たれている家では、1台のエアコンでLDKから廊下、寝室まで一定の温度を保つことができるケースもあります
特に夏や冬の極端な気候時にはその差が顕著で、
「冬の朝に起きてもリビングがほんのり暖かい」
「帰宅したとき、家全体がジワッと涼しい」
といった感覚が当たり前になります。
これは光熱費の削減にも直結します。冷暖房をガンガン使わなくても快適に過ごせるため、毎月の電気代が抑えられ、長期的に見れば数十万円単位の節約につながることも珍しくありません。

ヒートショックやアレルギーのリスクも軽減
高気密高断熱住宅では、家全体の温度差が小さくなるため、ヒートショックのリスクを大きく減らすことができます
ヒートショックとは、暖かい部屋から寒い脱衣所や浴室へ移動した際に、急激な温度差で血圧が急上昇し、心筋梗塞や脳卒中などを引き起こす現象です。
特に高齢者にとっては命にかかわるリスクとして知られています。
高断熱の家では、浴室・トイレ・廊下も含めて全体が暖かく保たれるため、寒暖差による体への負担が少なく、安全な暮らしを実現できます
また、気密性が高いため、花粉やPM2.5などの屋外のアレルゲンも入りにくくなるという利点もあります。
計画的な換気システムにより、ほこり・ダニ・カビの発生も抑制されるため、喘息やアレルギー持ちのお子さんを抱えるご家庭にも好評です

静かでぐっすり眠れる遮音性の高さも魅力
高気密住宅では、壁や窓のすき間が少ないため、外からの音がほとんど入ってこないという遮音性の高さも大きなメリットです。
例えば、以下のような騒音が大幅に軽減されます:
・通りの車の走行音
・隣家の生活音
・雨や風の音
・深夜の外部騒音(工事・酔客の声など)
「朝までぐっすり眠れるようになった」「子どもが昼寝中でも安心して過ごせる」という声は多く、住まい全体の“静けさ”がストレスの軽減にもつながります
特に都市部や交通量の多いエリアに家を建てる場合、この遮音性は生活の質に大きく関わるポイントとなるでしょう。

この記事を書いた人

本社
前田 (本社)

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