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子育て世代におすすめの間取り|「ただいま動線」と「ただいま手洗い」で快適&衛生的な住まいに

2025.07.25

担当:安田(本社)

子どもの衛生習慣づけや動線のスムーズ化に役立つ「ただいま動線」「ただいま手洗い」。間取りの実例や後悔しないためのポイントも詳しく解説します。

子育て世代におすすめの間取り ただいま動線 ただいま手洗い

子育て中の家庭にとって、日々の生活をスムーズに送るためには「動線」が非常に重要な要素になります。特に、子どもが帰宅した際にスムーズに靴を脱ぎ、手を洗い、荷物を片付け、家族の元へ向かうまでの流れ——いわゆる「ただいま動線」や「ただいま手洗い」は、生活の質や育児のしやすさに大きな影響を与えます。

この記事では、「ただいま動線」と「ただいま手洗い」という考え方がなぜ子育て世代におすすめなのか、どのように取り入れれば効果的なのかを具体的に解説します。失敗しがちなポイントや間取りの工夫、プロの視点からのアドバイスも交えながら、注文住宅を検討中のご家庭にとって役立つ情報を網羅的にお届けします。

「ただいま動線」とは?子育て家庭で注目される理由

帰宅後の行動をスムーズにする“ただいま動線”の基本構成

「ただいま動線」とは、子どもが帰宅したあとに行う一連の行動をスムーズに進めるための動線設計のことを指します。玄関→手洗い→荷物を置く場所→リビング(または個室)という流れを、無駄なくストレスなく行えるように空間をつなげて配置します。

この動線がしっかり設計されていることで、以下のようなメリットがあります。

  • 帰宅後の手洗い・うがいが自然に身につく
  • ランドセルやコートの置き場所が明確になり、片付けの習慣が定着する
  • 玄関周りの散らかりや動線の混雑を防げる
  • リビングに直行する前に衛生的なルートを確保できる

一般的な間取りでは、玄関から直接リビングや廊下を通る配置になりがちですが、「ただいま動線」を意識することで、生活のリズムを整える導線が生まれ、家族全体の快適度も向上します。

子どもの安全・しつけに効果的な理由

ただいま動線は、単なる便利さだけでなく、子育てにおける“しつけ”や“安全管理”の面でも大きな効果を発揮します。

例えば、帰宅後すぐに手洗いをする動線が整っていれば、感染症のリスクを大幅に軽減することができます。特に、保育園や学校など集団生活を送る子どもたちは、外からさまざまなウイルスや菌を持ち帰る可能性があるため、玄関近くに洗面スペースを設けるだけで、家庭内感染の予防につながります。

また、荷物や制服、靴を定位置に戻すことで「自分のものを自分で管理する」という習慣が自然と身に付きます。これは将来的な自立心の育成にもつながる重要な要素です。

さらに、親にとっても、子どもが家に帰ったかどうか、どこを通ってどのように行動しているのかを把握しやすく、防犯や事故防止にも効果的です。

「おかえり動線」との違いと組み合わせ方

「ただいま動線」と似た言葉で「おかえり動線」がありますが、この2つには微妙な違いがあります。

  • ただいま動線:子どもを中心とした帰宅時の行動導線に特化した考え方。しつけ・習慣づけ・衛生の向上が主な目的。
  • おかえり動線:家族全体、特に親の目線から見た「帰宅後の導線」を意味し、荷物置きや家事動線との連携も含まれます。

つまり、「ただいま動線」は“子ども目線の動線”、一方「おかえり動線」は“家族目線・親目線の動線”と捉えるとわかりやすいでしょう。

理想的には、この2つをうまく組み合わせることで、家族全体にとって快適で無駄のない帰宅ルートを構築できます。たとえば、玄関から手洗い、子ども部屋、ファミリークローク、そしてキッチンやランドリールームまでを回遊できる間取りにすることで、子どもと親の動線が交差せずにスムーズに暮らせる住まいが実現します。

「ただいま手洗い」のメリットと設置アイデア

感染症対策・衛生意識の向上に直結

「ただいま手洗い」は、玄関から入ってすぐの位置に手洗いスペースを設けるという間取りの工夫です。特に感染症への対策が重要視される昨今、帰宅後すぐに手を洗うという行動が自然に行える環境は、家庭内の衛生レベルを大きく高めます。

外から帰ってきた手で、そのままドアノブや冷蔵庫に触れてしまうと、ウイルスや菌を家中に広げるリスクがあります。しかし、手洗い場が玄関近くにあることで、リビングやキッチンに触れる前に手洗いを済ませられるため、接触感染のリスクを大幅に減らすことができます。

また、小さな子どもにとっては「家に帰ったらまず手を洗う」という習慣が自然に身に付く点も大きなメリット。しつけの一環としても有効で、衛生意識を幼い頃から育むことができます。

玄関近くの手洗い場を設ける最適な位置と設備

「ただいま手洗い」を成功させるカギは、“通過する場所”に手洗い場を設けること”です。たとえば、玄関ホールの一角や、シューズクロークと廊下の中間など、帰宅動線の中に「立ち止まらなくても自然に使える」位置に配置することがポイントです。

【設置位置の具体例】

  • 玄関ホールの壁面にカウンター式洗面を設置
  • ファミリークローク手前に小型の手洗いボウルを配置
  • 玄関土間から一歩上がった場所に設け、靴を脱いでそのまま手洗い可能に

また、設備面では以下のような工夫が有効です:

  • 自動水栓やセンサー付き照明で子どもも使いやすく
  • 汚れに強い壁材や床材を選んでお手入れもラクに
  • タオル掛けやハンドソープ収納もセットで設計し、生活感を抑えつつ機能性を確保

家の印象を決める玄関付近に設置するため、インテリアとの調和も重要です。おしゃれな洗面ボウルやミラーで、来客時にも違和感のない「見せる手洗い場」に仕上げるのも人気です。

実際の採用事例から見る「便利だった」声

実際に「ただいま手洗い」を取り入れた子育て家庭からは、以下のようなポジティブな声が多く聞かれます。

「毎日“手を洗いなさい!”と声をかけていたのが、今では子どもが自分から進んで洗うようになりました。」

「外遊びから帰った後、砂や泥の手をすぐ洗えて、家の中を汚されずに済むように!」

「お友達が遊びに来た時も、手洗いスペースがすぐ近くにあるから、自然に手を洗ってもらえるのが嬉しいです。」

「洗面脱衣所が混雑せず、帰宅時間がバラバラの家族にも便利。」

また、保育士の資格を持つお客様からは「集団生活でも“まず手を洗う”ことが基本なので、家庭内でも同じ流れがあると安心」といった意見も。子どもの行動を見越した設計は、親子のストレス軽減にもつながります。

玄関からリビングまでの理想的な動線レイアウト

玄関→手洗い→ファミリークローク→リビングの流れが好評

子育て家庭で特に人気が高いのが、「玄関 → 手洗い → ファミリークローク → リビング」という一連のスムーズな動線設計です。このレイアウトの最大のメリットは、帰宅後に必要なすべての行動が1本道で完結するという点にあります。

この動線によって、子どもは帰ってきてから「靴を脱ぐ → 手を洗う → 荷物や上着を片付ける → リビングに入る」という一連の流れを、立ち止まることなく自然にこなせるようになります。これにより、家の中が散らかりにくくなるだけでなく、親の声かけや手助けも最小限で済むようになります。

特にファミリークローク(家族共有の収納スペース)を通る導線は、「ランドセル置き場」「上着収納」「帽子や小物の収納」といった要素を一箇所にまとめられるため、家の中の片付け習慣が育つ点で大きな効果を発揮します。

このような配置は、帰宅後にリビングに直接入らず、生活の“切り替え”が自然にできることも特徴。オンとオフのメリハリがつき、家庭内のルールやけじめも作りやすくなります。

土間収納やランドリールームとの相性もチェック

上記の理想的な動線に、土間収納(シューズクローク)やランドリールームを組み合わせることで、さらに快適な暮らしが実現します。

【土間収納を併設するメリット】

  • 外遊び用のおもちゃやベビーカー、傘などをサッと収納できる
  • 帰宅時に荷物をその場で降ろせて、玄関の散らかりを防げる
  • 雨の日の濡れた荷物や衣類も、室内に持ち込まずに処理できる

【ランドリールームとの連携】

  • 手洗い後すぐに汚れ物をランドリースペースに出せる
  • 部活動や習い事で汚れた衣類を、リビングに入れる前に片付けられる
  • 洗濯〜干す〜しまうまでを同じ動線上で完結できる

つまり、「玄関→手洗い→クローク→ランドリー→リビング」とつながる間取りは、衛生・収納・家事効率すべてにおいて最適化された設計となります。毎日の小さな動作の積み重ねが、家族の暮らしやすさに大きな差を生むのです。

狭小地でも叶う!コンパクトな間取り工夫

「そんな理想の動線、広い家じゃないと無理でしょ?」と思われがちですが、狭小地や変形地でも工夫次第で十分に取り入れることが可能です。

【コンパクトでも実現できる工夫の例】

  • 手洗いは洗面台でなく、コンパクトなボウル型の手洗い器を玄関脇に設置
  • ファミリークロークの代わりに、階段下や廊下収納を活用
  • 引き戸を使ってスペースの圧迫感を軽減し、動線をスムーズに
  • 玄関とリビングをつなぐ「通過型洗面コーナー」で省スペース化

また、コンパクトな動線設計の最大の利点は、「無駄な動きがないこと」。動線距離が短くなるため、子どもも大人も移動がラクで、毎日の生活が効率化されます。設計の工夫で「狭いからこそ使いやすい家」が実現できるのです。

子育て家庭の間取りでよくある失敗とその対策

手洗いが使いづらい・子どもが通らない…を防ぐ設計のコツ

「ただいま手洗い」を取り入れたつもりでも、実際には子どもが使ってくれないというケースは意外と多く見られます。これは、手洗い場の設置場所や導線のつなぎ方が不十分なことが原因であることがほとんどです。

【よくある失敗例】

  • 手洗い場が玄関から奥まった場所にあり、通り道ではない
  • リビングに直行できるルートが別にあり、手洗いをスルーされる
  • 手洗い場が狭すぎて子どもが使いづらい、順番待ちになる
  • ハンドソープやタオルが手の届く場所になく、使いづらい

【対策】

  • 子どもが「必ず通る導線上」に手洗い場を設ける
  • リビングに行くには手洗いを通らないといけない“仕掛け”をつくる
  • 洗面台は子どもの身長に合わせて高さや踏み台を設置
  • センサー式の水栓や自動照明を取り入れて、手間なく使えるようにする

設計段階で“使わせたい”という視点だけでなく、「子どもが自然と使いたくなる仕掛け」を意識することが重要です。

動線が交差して家事が非効率になる間取り例

動線設計において見落としがちなのが、「家族の動線」と「家事動線」が交差してしまい、結果的に家全体の効率が悪くなるという点です。

【失敗しがちな動線の例】

  • 玄関〜洗面〜リビングのただいま動線が、キッチンの作業スペースを横切る
  • ファミリークロークとパントリーが隣接し、朝の混雑時に家族と家事がバッティング
  • 洗濯動線と子どもの通学動線が交差して、朝の支度が渋滞する

【対策】

  • 動線が交差する箇所は回遊動線にして、別ルートで行けるようにする
  • 子ども専用の通路(「ただいま動線」)と親の家事動線を明確に分ける

スライドドアや開き戸の向きに配慮して、動線の流れを妨げない

家族全員の生活スタイルをシミュレーションして動線を設計することで、「朝のプチストレス」や「帰宅後のごちゃつき」を防ぐことができます。

生活スタイルと成長を見据えた間取りの柔軟性がカギ

今は便利でも、子どもが成長すると間取りが使いにくくなるというのも、子育て家庭でよくある後悔の一つです。

【成長にともなう課題】

  • 幼児期は親と一緒に動いていたのに、小学生以降は個室や学習スペースが必要になる
  • 手洗い場の位置や高さが合わなくなる
  • クロークや収納が不足し、動線にモノが溢れる

【対策】

  • 将来的に間仕切りや配置変更ができる「可変性のある間取り」にする
  • 洗面スペースは子どもでも大人でも使いやすい高さに調整
  • 収納は“今の量”ではなく、“未来の増加”を見越して設計する

設計段階で「今の便利さ」と「10年後の暮らしやすさ」を両立させることが、後悔しない住まいづくりの秘訣です。

注文住宅で「ただいま動線」を取り入れる際のポイント

家族構成別おすすめプラン(未就学児・小学生・中学生)

「ただいま動線」を効果的に取り入れるには、家族構成や子どもの年齢を考慮することが重要です。それぞれのライフステージに応じて、必要な動線や設備は異なります。

未就学児の場合

  • 帰宅時は親と一緒に動くことが前提なので、親の動線に沿って洗面やクロークを配置
  • 洗面ボウルの高さは低めにし、踏み台の設置も検討
  • おもちゃや外遊びグッズをすぐに収納できる土間収納があると便利

小学生の場合

  • 一人で帰宅し、自分で支度や片付けを行うようになる
  • ランドセルや学用品を置けるファミリークロークの充実が鍵
  • 勉強机や自室への動線もスムーズに設計することで、動きが自然になる

中学生以上の場合

  • 個室の利用が増えるため、「個室への直行動線」と「家族との接点」のバランスが大切
  • 手洗いや洗面スペースの数や場所を見直し、混雑を避ける工夫が必要
  • クロークも大型化を想定して可動棚や仕切りの調整ができると良い

このように、年齢や生活スタイルに応じた“育つ動線”を計画することが、長く快適に暮らせる家づくりの基本です。

 土地の形状や方角を活かす配置計画の考え方

理想的な動線設計も、土地の形状や方位を無視しては成立しません。限られた敷地条件のなかで最大限の効果を引き出すには、以下のようなポイントを押さえておく必要があります。

縦長・旗竿地の場合

  • 玄関位置が限られるため、動線をL字型にするなど工夫が必要
  • 通路やアプローチの延長上に手洗い・クロークを配置すると自然な流れに
  • 採光・通風にも配慮し、閉塞感のない玄関まわりを目指す

南入り・北入りの敷地

  • 南入りの場合、リビングや手洗いスペースにも自然光を取り入れやすく、明るい動線が作れる
  • 北入りの場合、玄関が暗くなりがちなので、照明や間接光の工夫が必須
  • 冬場の寒さや結露対策として、玄関・洗面スペースの断熱性能も確保しておくと安心

土地の制約はあるものの、設計次第で「ただいま動線」は十分に機能させることが可能です。むしろ制限があるからこそ、プロの提案力が問われます。

 設計時にプロが重視するチェックポイントとは?

プロの設計士が「ただいま動線」をプランに落とし込む際には、以下のような視点を重視します。

✅ 見落とされがちなチェックリスト

  • 玄関からの動線が最短・直線でリビングまでつながっているか?
  • 手洗い場は家族全員が1日に何度も使う場所にあるか?
  • ファミリークロークの容量や配置が実際の生活に合っているか?
  • 「朝の混雑」「帰宅時のラッシュ」など、特定の時間帯にストレスが集中しないか?
  • 清掃性やメンテナンス性にも配慮されているか?

加えて、設計者は「その家族が実際にどう暮らしているか」を徹底的にヒアリングします。生活スタイルや家事の優先順位、子どもの性格など、表には見えにくい情報まで丁寧に把握することで、本当に使いやすい動線設計が可能になります。

よくある質問

「ただいま動線」とはどういう意味ですか?

「ただいま動線」とは、家族が帰宅してからリビングに入るまでの一連の動き(=動線)をスムーズに整える間取りの考え方です。
玄関 → 手洗い → ファミリークローク → リビングという流れが代表的で、帰宅後の荷物整理や手洗いを無理なく行えるため、子どものしつけや家事効率、衛生面でも優れた効果があります。特に子育て世代に人気の高い設計手法です。

手洗いスペースは玄関のどこに配置すればいいですか?

おすすめは玄関から見えすぎず、でもすぐ使える位置です。以下のような配置が人気です:

  • 玄関ホールから入ってすぐ横の壁沿い(玄関ドア開閉に干渉しない位置)
  • ファミリークロークの手前に設けて、「荷物をしまう前に手洗い」を習慣化
  • 半個室やニッチ風にすることで、プライバシーと清潔感を両立

照明やタイルのデザインにもこだわると、家の顔としても印象的な空間になります。

間取りで失敗しないために気をつけるべきことは?

最も重要なのは「実際の暮らしを想像して動線を考えること」です。
カタログやモデルハウスの美しさに目を奪われがちですが、毎日の生活に合っていない間取りでは、ストレスや後悔の原因になります。具体的には:

  • ルールだけにとらわれず、自分たちのライフスタイルに合った動線を設計する
  • 家事・育児の「動きの流れ」を紙に書き出してから間取りを検討する
  • 設計士としっかり打ち合わせし、「生活のクセ」を伝える

また、時間帯ごとの混雑や成長後の変化も考慮して、可変性のある設計を心がけると失敗が少なくなります。


この記事を書いた人

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安田(本社)

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